悠久の刻のなかで

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「悠久の刻のなかで」は、「交易路ライゼン」で開催されるリレー小説です。

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「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
[001〜020] [021〜040] [041〜060] [061〜080] [081〜100]
[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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第161話〜第180話

■[良雄(Yoshio)]
[続61話 虎龍鬼人]
「惚れた女を守るのは男の使命だ…俺は、自分をかけてでもシルエラを守る!」
言い放つと同時に、俺の視界は光にぼやけた。
「ぬ…?」
白虎は俺の変貌振りを見て初めて構えらしい構えをして見せた。だがもう遅い…最初の一撃でしとめなかったのが運の尽きだ。
「うおおぉぉっ!!」
咆哮と同時に光は薄れ、俺の姿がはっきりとしていく。白い1本の角を生やし、額には666の獣の刻印を刻み、眼は龍の如き黄金の眼…3つの種族を混ぜた様なその姿は、かつて曹操と戦った時に覚醒させられた、ある意味俺の真の姿だった。
「今度は舐めてかかると死ぬぜ?さぁ、全力でかかって来な!」

■[NAG]
[続62話 苦しむ彼女]
「あら坊や、威勢がいいわね。でもやめといた方がいいんじゃないかしら」
「なんだと、あんたから殺られたいのか」
俺は朱雀に向き直り冷ややかに言い放つ。
「まあ、彼女がどうなってもいいと言うんなら相手してあげても良いんだけどねぇ」
驚いてシルエラを振り返ると、彼女は苦しみの表情で地面にうずくまっていた。
「シルエラ、どうした!手前等何しやがった」
「違うんじゃ圭一!彼女を苦しめているのはお主じゃ」
「なにぃ!どういう事だじじい」
俺の問に応えたのは膝をついたままの亀のじじいでは無く朱雀だった。
「彼女は身を削って君の力を引き出してるのよ。司馬の奴に力を使われて記憶まで失ったのに。彼女をこれ以上苦しめたくは無いでしょう?だったら早く止めさせたほうが良いわよ」
俺はシルエラに駆け寄り彼女を抱きしめた。
「もういい、止めてくれ」
苦しみに震えるシルエラを抱きしめる俺の背中に、朱雀はさらに声を掛けてくる。
「逃げるんなら逃げたって良いわよ。別にオロチに逃がすなとは言われて無いしねぇ。それに
私等はこれから城に入り込んだ鼠をお仕置しなければならないからね」

■[良雄(Yoshio)]
[続63話 記憶の復活]
「く…っ!」
守るべき女を窮地には追いやれない。俺は仕方なく変化を解こうとした。だがその瞬間―
「やめるのじゃ、圭一!そやつ等の妄言に惑わされるでない!」
聞き覚えのあるこのババア口調…まさか!
「シルエラ、記憶が戻ったのか!?」
「お主の変化に儂の力は一切使われておらぬ。お主の力に共鳴し、記憶の封印が解けた衝撃で頭痛がしただけじゃ!」
「嘘でしょ!誰よ、『身を削って力を引き出してる』なんて言ったのは!?」
朱雀は…いや、玄武、青龍、白虎、そして俺…全員が、突然の事態に驚愕している。
「さぁ圭一、その無礼者共を成敗してやるのじゃ!」
「おうっ!」

■[ライゼン]
[続64話 鳴動]
俺の体から光がほとばしる。
ゴゴゴゴー!
大地が揺れる。
「朱雀、ここは引き受ける。先にゆけ、そして城に入り込んだ鼠を始末するのだ」
と、白虎が愛刀『闇山』を構えて言う。
「そうだね、いくら3種族のサラブレット(圭一)といえど、闇山をたずさえたアンタ(白虎)にゃ、勝てないだろうさね」
朱雀はそう言うと、青龍を従えて城に戻っていった。

■[軍師T]
[続65話 闇の山に舞い降りる美しき細雪]
「圭一、急ぐが良い。儂の記憶が戻ったということは、代償に封じていた司馬の力が復活すると言う事じゃ」
「まかせろ。白猫の一匹や二匹、ぶちのめすのは簡単だぜ!」
言いざまに俺は拳を固めて白虎にぶち込んだ。
ドゴォ!
すさまじい音があたりに響く。俺の拳は白虎の上着を貫通していた。
上着だけを!
「好機」
突如後ろから声が上がり、俺を飛び越えていた白虎が刀を振り下ろす。
だが、それは俺の予想通りだった。左手を握り締め、力を込める。
「細雪」
俺の声に反応して、光と共に一本の剣が手の内に現れる。
「読めてんだよ!」
俺はそのまま左手を逆手のまま突き上げた。

■[良雄(Yoshio)]
[続66話 虎族の王]
「ぐはっ!?」
流石の白虎も俺の反応速度には追いつけなかったらしい。予想だにしなかった角度からの反撃を受け、血を流しながら間合いをとっていった。
「どうした、白虎さんよ?」
俺は余裕の表情で、無造作に白虎との間合いを詰める。しかしその瞬間、シルエラの叫び声が俺の耳に響いた。
「いかん圭一!そやつとの間を詰めるな!」
「何だって…うわっ!?」
声に反応した瞬間、同時に4方向から剣撃が襲って来た。慌てて飛び退くも、避け切れなかったらしく、肩口からうっすらと血が流れている。
「ふふふ…素晴らしい、これが3族の長となる運命を背負いし者の力か…!」
白虎が、『闇山』を両手で構えながら呟いた。そしてその額には、俺と同じ『獣の刻印』が刻まれている。
「改めて自己紹介させて貰おう。俺の名は白虎、虎族の最後の戦士にして、最後の族王だ!」

■[NAG]
[続67話 剣戟]
「へぇ、そうかい。俺も自己紹介させて貰おう。俺の名は佐久間圭一トレジャーハンターだ。そして今は姫様を守るナイトさ」
そう言って俺も『細雪』を両手で構える。そして何の工夫も無く正面から白虎に突っ込んだ。数合切り結ぶも『細雪』は『闇山』に阻まれ白虎に触れることも適わない。スピードはこちらの方が上回っているのだが腕の差はいかんともし難いようだ。一旦距離を開けた。
「あんた強いな」
相手の出方を伺いながらどう攻めようかと思案していると後ろから声が掛かった。
「圭一!早く来ぬか。置いて行くぞ!」
亀の姿に戻り海面に浮かぶ玄武の上に乗ったシルエラが手を振っている。
「わりぃな、そういう事なんで」
俺は白虎にそう云うときびすを返し亀に向かって駆けた。

■[ライゼン]
[続68話 追撃]
「逃げるか、佐久間圭一。」
背後からすさまじい闘気が押し寄せる。
俺は首だけ振り返り叫んだ。
「すげえ闘気だなっ。嬉しいぜ。ケリをつけたいのは山々なんだが、亀にこわいお嬢さんを待たせてるんでな」
「逃さん、我が足は千里を一瞬に駆ける・・」
『虎流疾風斬』
キラン。
白虎の姿がその場からかき消えた。
(やばい)
俺は本能に従って、思いっきり大地をけって亀に向かって跳んだ。

■[鬼環ばん!]
[続69話 不覚]
その刹那、爆風とともに、大地が無惨に砕け散る。
「かわすか若僧!」
「くそっ」
俺は煉獄を生みだし、白虎に向かって打ち出した。
「うつけが!」
怒気のこもったシルエラの声。
しまった!
火生土。
陰陽五行では、火は地属性の効力を高めるとある。
シルエラの一言は、まさしくそれを言っているのだ!
「グオオォォ!!」
奴の咆孔が響渡る。
俺の放った炎を飲み込み、鋼の巨獣へと変貌させた。
「こうなりゃカメ戦だ!」
-しつこいぞ、お主-
そう言いながらも、亀は既に人型へと変形し、スタンバッている。
俺は素早くハッチに飛び込む・・・が、奴はその瞬間を狙って攻撃を仕掛けた。
やられる!
来る衝撃に備え、俺はシルエラを庇う。が、次の瞬間、奴は何者かにはじき飛ばされた。
「なっ」
俺は慌ててシルエラの方を見た。彼女は俺の胸の中にいる・・・ならあれは一体?
「SE・・・」
困惑した表情で、彼女はそう呟いた。

■[良雄(Yoshio)]
[続70話 銀の化身]
「どういうことだ!?神器を破壊した時に『核』であるシルエラの制御を離れ、『銀の大帝(シルバーエンペラー)』は消滅したはずだぞ!?」
「消滅…まことか、圭一?」
「ああ、あの直後うっすらとだが、神器と一緒に『銀の大帝』も消滅していくのが見えたんだ!」
俺達は目の前の存在に目を疑った。だが、銀色のその姿は、紛れも無く『銀の大帝』だ。白銀のボディは、以前よりも輝きを増している。
「『銀龍帝(シルバードラゴン)』!まさか、実在したのか!?」
突如、亀が驚愕の声をあげた。

■[NAG]
[続71話 二人の世界]
「なんだ亀、そのシルバードラゴン?ちゅうのは」
「わしも聞いたことが無いのじゃ」
俺の質問にシルエラも同意の声を上げる。
「うむ、我にも詳しくは分らん。ただ、『銀の大帝』はある書物を基に造られたと聞く。その書物に記されていたのが、『銀龍帝』を調査、分析した結果だったと‥‥」
「まあ、その話は後で良い。まず、あんたに乗り込んでからだ」
亀の話はひとまず遮り、俺とシルエラは人型と化した亀に乗り込んでいった。俺は操縦席に座り、彼女はその横に腰を落ち着かせる。やっと気を休めることが出来、ため息を吐いた俺は、視線をこちらに向けている彼女に気付いた。
「久しぶりじゃの圭一。お主少し逞しくなったようじゃな」
記憶を失っていた時とは違う、意志の輝きが宿る瞳で見詰められ俺は照れてしまった。
「ああ‥」
俺は何か言おうとしたが結局何も言葉には出来ず、ただシルエラを見詰め返すだけだった。いつまでもこのまま見詰め合っていたい。
だがそれを邪魔する不届き者がいた。
「お前さんがた、お熱い所すまんのじゃがな。今の状況を考えてくれんか。我は白虎にやられた為に大した事は出来ぬのだ」

■[鬼環ばん!]
[続72話 暗黒神話]
いい感じなのに邪魔しやがって。
「決まってる、逃げるが勝ちだ! 亀モード、チェンジ!!」
俺の言葉に獣形態に変形する玄武。それを阻止しようと襲いかかる白虎を、銀龍帝は難なく押さえ込んだ。
−ここは私に任せよ、三属の王よ−
銀龍帝の声。
−邪魔立てするな! これは死合いだぞ!!−
−愚かなり、獣の王! 今は機神同士で争うべき時に在らず!!−
銀龍帝は白虎の拘束を強めた。
−我が何故今に成り下界に降りたか。汝の主、ヤマタノオロチが降ろそうとする者の名を上げて見せようか!−
白虎に向かい叱咤する銀龍帝・・・何だ? とてつも無く嫌な予感がする。
−・・・まさか、『魔竜・#%$\*/』!?−
亀は驚愕の声を上げた。
シルエラは亀の言葉に首を傾げている。が、俺はそうは行かなかった。
何て言ったのかは発音が難解で解らない。が、それを理解し易く言い崩せばその名前は・・・
『クトゥルー』

■[軍師T]
[続73話 人外の者達の帝]
「クトゥルー? なんじゃそれは」
シルエラは軽く眉を吊り上げ、俺に問い掛けてきた。
「・・・遥かなる昔、星辰の彼方より飛来し、世界を恐怖に陥れた伝説の邪神の名さ」
それはある神話に登場する神の名だ。ただの御伽噺だと思っている者がほとんどだろう。しかし俺達トレジャーハンターの間では過去そのような存在がいた事は公然の秘密だ。実際、人知を超えた遺跡が世界の各地に存在している。もちろん、鳥取の妖鬼帝国や、ここ沖縄の竜宮もその一つだ。
「ふむ」
シルエラは眉根を寄せて考え込む。
「だが、そのようなモノがおったなら、我ら三族の者が知らぬとは考えられぬが・・・。玄武よ、そなたは知っておるようじゃが?」
「・・・知っております。いや、シルエラ姫様もその名を存じておるはず・・・。昔、まだ三族が一つだった時代。神器の力にて異世界に封じられた禍禍しき我らの帝を」
シルエラはハッと顔を上げた。
「我ら人外の者を創造したそのモノは己の分身たる八首の大蛇を創り我らを治めたと言います。しかしそのモノの真の目的は育ったこの星を食らうことだった・・・」
「我ら龍族の始祖、魔竜『九頭竜(くとうりゅう)』のことか!」

■[鬼環ばん!]
[続74話 龍と弐族の母]
異界より 魔龍来たりて 彼の地に化身たる者 皇と成す
彼の地 皇たる化身に 激怒を抱き
悠久の刻の中を 合い間みえん
化身たる者の尾より 神器 『アマノムラクモ』 現る
彼の地 神器を手に取りて 皇たる化身を 無へと帰す
姿無き者は語る
傷つき朽ちたる 彼の地の骸より
鬼と獣は生まれたと
神器 その命を終え
一振りの剣
三の珠
一の鏡と 対たる巫女と成りて
天に散る
神を官する者
魔の再来を待ちて
彼の地の骸の下に
深い眠りを得る

「鏡の巫女たる母より伝えられた伝承じゃ」
彼女は、そう言葉を付け加えた。
鏡の巫女・・・それが血族による物なら、オロチがシルエラをさらった十分な理由になるだろう。
なら何故、今は追って来ない? 白虎だけに任すんだ?
-今はそれを詮索しても仕方あるまい-
俺の考えを読み、そう答える玄武。
-左様。急ぎここを発たれよ、佐久間圭一-
銀竜帝はあえて俺の名でそう言った。
・・・こいつらの言う通りだ。

■[NAG]
[続75話 亀出航]
「よし、じゃあ御言葉に甘えて脱出するぜ」
「亀ロボ発進!エンジン全開全速前進じゃ!」
シルエラの掛け声と共に亀は動き出した。前進しながら次第に海中に機体を沈めて行く。沈みきる前にスクリーンに映し出される映像を見た限りでは、追っては来てはいない。
それなりに水深を確保した亀は一気に加速を始めた。一瞬で竜宮を後にする。だが、思うほど加速がしない。更に暫くすると小刻みに不快な振動をし始めた。
「おいおい如何した如何した。やっぱ調子が悪ぃのか?」
「そう言うな圭一。玄武ももう年なのじゃ。年寄りは労わらんといかぬぞ」
「姫様、御言葉は嬉しいのですが我は未だ老いては居りませぬ。先程、白虎にされた攻撃がやはり効いている様で・・・」
亀はシルエラに言葉を返すが、その言葉も弱々しい。
「おい亀、頑張れ。くたばるのは俺達を送り届けてからにしてくれ」
「それは酷いぞ圭一。亀ちゃんは亀ちゃんなりに頑張っておるのじゃ」
俺達の声援も空しく亀の振動は激しさを増してゆく。
「やはりだめですじゃ。・・・何処かに緊急着陸いたしましょう。それと姫様・・・亀ちゃんは止めて下され・‥」

■[ライゼン]
[続76話 亀暴走]
亀のその言葉を境に、機体から亀の気配が消えていく。
「どうしたんだ。亀の野郎くたばっちまったのか」
「・・玄武エネルギー低下・・・ピ!・・メモリ保存機能オン。予備脳に切り替わります。演算計算終了。生存確率の高い地点まで自動航行モードに入ります。目的地は沈没戦艦」
機内に明るい女性の声が響きわたった。
同時に亀ライトが深海の底を照らす。
辺りは暗く、泥が堆積している。予備脳の言ったとおり安心して機体を任せられる地盤は見当たらない。一理あるな。さすがだ。
「ってじゃない。亀はどうしちまったんだよ。あんたは誰なんだっ?」
俺は困惑顔で女性の声に向かって叫んだ。
だが、返ってきたのは
「・・・5、4、3、2、1。発進!」

■[軍師T]
[続77話 ハッキング]
加速感が体にかかり、亀が再び移動し始めたことを俺に知らせる。かなりの速度で移動しているらしいことを激しい揺れが物語っている。
「何だ? 何処へ向かってるんだ!」
俺はシルエラをしっかりと抱きかかえながら叫んだ。
すると正面のメインディスプレイに突然日本地図が写し出された。そしてその一点が光っている、そこに向かっているとでも言うのか?
「福井県・・・だと?」
そこは福井県の海岸線だった。一本の川が海に流れ込んでいる位置だ。
「どういうことだ!」
俺はドンとディスプレイを叩いた。
すろと、
「ふふふっ、だから言ったでしょう。生存確立の高い地点だって」
その声は!
「朱雀!?」
「ご名答よ。玄武も相当弱っているようね。私にシステムへの進入をこんなに簡単に許すとは。さあ、世界で一番安全な所へ案内しましょう。そこでオロチ様がお待ちよ」
俺は思い出していた。福井県に在る、ある川の名を。それは『九頭竜川』という。

■[良雄(Yoshio)]
[続78話 ヒステリー]
「…畜生!」
俺は、力任せにコントロールパネルを叩いた。力を入れ過ぎたか…パネルは歪み、火花を散らしている。
「乱暴ね、女性は優しくいたわるものよ?」
ディスプレイに映し出されている朱雀がクスクスと笑いながら言う。まったく…いちいち鬱陶しい女だ。
「うるせえ!女ってのは、シルエラみたいのを言うんだよ!テメエみたいな年増+化物、女扱いするか!」
余程イライラしていたのか、俺は普段ならば仮にも女に対しては決して言わない罵詈雑言を朱雀に浴びせ掛けた。だが…どうやらそれは朱雀の逆鱗に触れていたらしい。
「図星…か。」
「キイィッ!なんですって、このクソガキが!」

■[ライゼン]
[続79話 朱雀キレる]
「オロチ様には、九頭竜遺跡まで連行と言われていたけど、もうそんなのかまってらんないわ。圭一!あんたたちは禁忌の水がめでこの朱雀様みずから始末してあげるわ!!」
交信は終わりだと言わんばかりに、亀内部のディスプレイは砂嵐状態になった。
同時に亀が高速で移動しているのだろう、強烈な加速Gがかかり、俺は受身も取れぬまま床に叩きつけられた。
シルエラはしなやかに身を回転させ、もんどりうった圭一を受け止める。
「逆上しては朱雀の思うがままじゃ」

■[鬼環ばん!]
[ぞく80話 我と汝の力持て]
シルエラの言う通りになった。
俺の不明により、事態は悪化してしまっている。
肝心の亀はこの有様だし、
「くそ! どうする…」
焦る気持ちばかりが空回る。
「簡単な事。朱雀を屠れば良いではないか」
シルエラはあっさり答えた。
「いまの状態でどうやって!?」
「…」
俺の質問に彼女は言葉を詰まらす。少し間を取ってから、シルエラは静かに答えた。
「…わしがこの機体の核と成り、破損箇所を再生させれば良い」
!!
「ふざけるな!! そんな事絶対…」
「この機体は『玄武』の物じゃ。わしはあくまで仮にすぎぬ…お主の…力になりたいのじゃ」

「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
[001〜020] [021〜040] [041〜060] [061〜080] [081〜100]
[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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Kakurega Novel Ver.20060310
Written By 神剣士の隠れ家

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