悠久の刻のなかで

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当サイトに掲載の編集版小説及び関連CGは全て、良雄(Yoshio)が著作権を有しております。
「悠久の刻のなかで」は、「交易路ライゼン」で開催されるリレー小説です。

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並びにライゼン様に無断でオリジナル版小説を転載することを禁じます。

「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
[001〜020] [021〜040] [041〜060] [061〜080] [081〜100]
[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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第201話〜第220話

■[良雄(Yoshio)]
[終1話 再開?]
「シルエラ!」
「え…きゃぁっ!?」
 目を開けると、視界に彼女の姿があった。俺は力強く彼女を抱き締める。突然の抱擁に驚いたか、彼女は悲鳴をあげるが、構わずに更に力を込め、彼女の唇に口付けをした。だがその瞬間…
「…っこの!」
 パンッと乾いた音を立てて、彼女の手が俺の頬を叩く。
「初対面の人間に何をするのよ!…初めてだったのに!」
「えっ…シルエラ、何を…?」
 一瞬『他人か?』と思ったが、見間違えるはずがない。銀色の髪に銀色の目…目の前の少女はまさにシルエラそのものだ。
「シルエラ…?人違いも甚だしいわ!私の名前はミネアよ!」

■[軍師T]
[終2話 聖域の守護者]
「ミネア?」
俺はそう名乗った女をまじまじと見つめた。どこからどう見てもシルエラだとしか思えない。しいて違いを上げるとしたら、唇にひかれた淡いピンクのルージュと少し甲高い声くらいのものだ。
「な、何じろじろみてるのよ」
ミネア(と名乗る女)は頬を染めると、ぷいとそっぽを向いた。
「あんた・・・本当にシルエラじゃないのか?」
「だから違うって言ってるでしょう!」
どうやら気分を損ねたようだ。ミネアは横目で俺を睨み付けながら言い放った。
だが、俺はそんな事を気にしている余裕が無かったのでミネアの両肩を掴むと一気にまくし立てた。
「じゃあ、シルエラはどこにいるんだ!? オロチは? 九頭竜は復活したのか!?」
「ちょっと、痛いわよ」
「あ、すまん」
「まったく、人が苦労して封印してた九頭竜の復活を許しといて、その態度は無いんじゃないの?」
「封印・・・まさか、あんたは」
「そう!」
ミネアはにんまりと笑うと片手で髪をかき上げながら高らかに言った。
「竜人族最古の鏡の巫女・・・ミネア。それが私」

■[NAG]
[終3話 世界の荒廃]
と言う事は彼女はシルエラの御先祖さまみたいな者なのだろうか。
「あんたの事はまぁ、大体分かった。じゃあシルエラの事を知ってるだろ。彼女がどうしているか教えてくれ」
俺は頭を下げた。この時になってやっと、今自分が居るのが宇宙空間だという事に俺は気が付いた。光り輝く幕で覆われた結界の様な物の中に、彼女と二人で入っている。見下ろす先には青く輝く地球があった。だが綺麗な筈の地球が今は、黒い雲に覆われて無残な姿に変わっている。
「ええっと、チョット待って」
彼女は俺の目の前に手のひらを突き出して言った。もう一方の手は額を押さえている。
「むっ、今ピピンと来たわ。あれでしょ、そのシルエラって子は私にそっくりなんでしょ。じゃあその子って今の鏡の巫女でしょ。どう?当たってるんじゃない?私の推理」
突きつけるのを指一本に変えて自信満々に彼女は聞いてくる。
「まぁそんな事を聞いた事もあるが、いやそれよりあ…君はシルエラの事を知らないのか?」
「そんな子は知らないよ。でもその子が鏡の巫女だって言うんならどうなってるのか予想は付くわ」

■[ライゼン]
[終4話 鏡の巫女]
「どうなってるんだ。教えてくれないか」
と、俺はまた頭を下げる。
ミネアは、真剣な顔になり、俺の瞳を見据えて話しはじめた。
「順序立てていくわね。まず高位の魔物を封印するには、鏡の巫女の魂を必要とし、巫女の魂と祈りの結晶によって魔物を神器である鏡に封ずるの。鏡の中は多次元空間になっていて、永劫に魔物は出口を求めてさすらうというわ。つまり巫女は自らの魂の一部を鏡に献上するわけ。封じられた魔物と巫女は互いに繋がっているとも言えるわ。ここまではいい?」
「ああ」
俺はうなずいた。ミネアの説明を聞いている間もシルエラの事が気にかかりミネアに先を話すよう目で催促する。
「そして、もし鏡の封印が破られた時、媒介となっていた巫女は鏡に力を吸い取られて死んでしまうの」
「何だって?!」
「というのは、今考えたジョークよ。どう?本気にした?」

■[鬼環ばん!]
[終5話 成すべき事!]
「はっ!なかなかのセンスだな!!」
…この女、ふざけた事ぬかしやがって。
「うけはイマイチみたいね」
「真面目に答えろ」
俺の言葉にミネアは小さく溜息をつき、
「世界の有様よりも、そっちの方が優先って訳ね」
と、呆れた声で呟いた。
彼女は再び眉間に指を当て、思案して俺に見せる。
「短刀直入に言わせてもらうと、ズバリ!シルエラって娘は生きてるわ」
「本当か!!」
俺は思わず力いっぱいにミネアの肩を握りしめた。
「ちょっ!痛いってば!!」
「すっスマン…」
彼女の言葉に、俺は慌ててその手を放した。
嬉しさのあまり、加減を完全に忘れてしまった。
「確かに生きてるだろうけど…かなり面倒な事になってるわよ?」
「…シルエラは生きてる。ならやる事は1つだ」
俺はそう言い目の前で拳を握りしめた。

■[良雄(Yoshio)]
[終6話]
「何をする気?」
ミネアの問いかけに、間髪入れず答える。
「決まってんだろ、シルエラを探すんだよ!」
「…あんた馬鹿?」
「な、なんだと!!」
「面倒な事になってるって言ったでしょ?ちゃんと最後まで人の話を聞いてから後の行動を決めなさい。先の戦いだって、あんたが冷静に戦況を判断しないから、負けちゃったんでしょうが!」
「うぐ…。」
中々痛いところをついてくる。俺は何も言えずに立ち尽くしてしまった。
「…じゃ、どうしろってんだよ。」
「まず、あんたは自分の力の使い方を覚えなさい。…孔明、居るんでしょ?出てらっしゃい!」

■[地球]
[第七話]
「ミネア、どう致しましたか?」
ゆっくりと孔明が入って来た。
「孔明。彼を教育して頂きたいのです」
孔明の力強い視線は、すでに彼の心のスキを突き刺していた。
「ミネア‥‥‥‥無駄です」

■[ライゼン]
[終8話 銀龍帝始動]
「どうしてなのです?」
と、ミネア。
「おいおい、俺の頭ん中で勝手に話を進めるんじゃねえよ。こら孔明、てめぇは大人しく眠ってろ」
俺はばたばた手を振って言った。
「・・・とまあ、この通りですな」
静かに孔明が言う。
圭一の口からふたつの言葉が洩れるのを見ていたミネアは、腰帯から扇子を取り出しながら言った。
「なるほどね。あまり戦いのサポートとしては頼りにならないけど、起動時は孔明がコントロールなさい」
扇子を開くミネア。
「仰せのままに」
俺の体は頭を下げている。
「なんの話だ?ってゆうか孔明寝てろっての」
「行くわよ孔明!出でよ我が体!」
突然、俺たちがいた光の膜の周りに巨大な銀色の光があふれてゆき、俺の意識も強固な孔明の意識の前に薄れていった。

■[地球]
[終9話 孔明]
「若いな。ぼうず。」
孔明と云えば、この辺りの銀河では百戦錬磨の強者で知られている。
その戦術、人を動かす力、剣の力、勇気、そして愛する力は最も優れていた。
孔明の太く良く通る声が圭一を包み込んだ。
「おい、ぼうず。少しばかり剣がお上手に成ったからといって、満足したら、死ぬぞ!」
圭一は一言も無かった。ただ、心の中で何かが崩れた。
その時、銀色の光の中からまだ見た事も無い体が現れた。
「・・・すごい!」

■[鬼環ばん!]
[終10話 白き流星…その真の姿]
光の中より浮かび上がってきたのは、神々しいまでの輝きを放つ銀龍帝であった。そしてそれは、ミネアの魂と融合する事によって、まったく新たな姿へと変貌する。
美しい曲線のボディー。その肩の一部がせり上がり、中から、鋭利な爪のようなものが空を裂く。3本の指しか持たぬその腕は、光を放ちながら人のそれのような、大きく、力強い拳へと変わり、背にある鋼の翼は展開し、白く輝く鷲を思わす物へと姿を変えた。そして彼の頭部は、胸の内へとしまわれ、新たな顔がその姿を現した。
爬虫類人種から、天駆ける使徒への転身…などと言う俗な言葉では、彼の存在を愚弄するだけであろう。
その姿に、圭一は言葉を失った。
天使は、ゆっくりと彼の方へと振り向く。
−…とりあえず、細やかな説明は、行く道程の最中で良いわよね?−
ミネアの言葉に、圭一は静かにうなずいた。

■[NAG]
[終11話 戦いの重圧]
すると周りを包む光の膜の輝きが次第に強くなってゆく。やがて外が見えなくなる程、光が強くなり、パチンッと爆ぜる音が聞こえたと思うと俺は部屋の中に居た。
その部屋は殺風景だった。さほど広くは無いが丸いテーブルが一つと四脚の椅子が中央の置かれているだけなので広く感じられる。まあ、広く感じられるのは一方の壁一面に映し出されている宇宙の為かもしれない。
「まあ、座りなさいよ」
この部屋の唯一の調度品と思われるミネアが、頬杖を突きながら自分が座っている向かいの席を指し示した。
だが俺は一歩も動かず話を促す。
「さあ、話してくれ」
「まあ、座んなさいって。じゃないと話してあげないわよ」
くっ、笑顔を崩さずに言ってくるミネアに俺は渋々折れ席に着いた。
「座った。さあ話してくれ」
「お茶でも飲む?入れてきたげるけど」
「ふざけるな!」
俺はテーブルを叩いた。
だがミネアは意に介した風も無く、席を立つ。
「そんなに熱くなってちゃ出来る物も出来なくなるわよ」

■[鬼環ばん!]
[終12話 懐かしき響き]
「…」
「…わかったわよ。で、まず何が聞きたい?」
やれやれと肩をすくめ、彼女は再び席へと腰を落ち付かせた。
「まず聞くが…ここはどこだ」
「銀龍帝のコクピット」
ごつっ
「テーブルなんかとキスして楽しい?」
「呆れとるんだろうが!!」
俺はそう叫び勢いよく立ち上がる。
「…まあいい、次の質問だ。シルエラはどこに居る?それに面倒な事って何だ!?」
俺がそこまで聞くと、ミネアは少し目線を落とし、そしてテーブルに置かれたティーカップを口へと運んだ。
自分の分だけ…どうでもいいか。
「アマノムラクモの話は知ってるわね」
「…玄武から聞いた」
「3種の神器と鏡の巫女が融合して生まれる最強の武器…それは元々、オロチの体の一部だった」
「…まさか…」
…俺の頭の中で、最悪な想像が膨れ上がる。
「…またふざけた冗談を!」
「今はね。けど、このままにしていればいずれそうなるわ。そして完全にそうなった時、九頭竜もまた、完全な姿に復活を遂げるでしょう…それを阻止する為に、私達はまずある場所へ向わなければならない」
「どこへだよ」
「…アガルタ(理想郷)よ」

■[ライゼン]
[終13話 アガルタ]
「アガルタ・・だと」
俺はミネアの意外な言葉に驚いた。
「あなたもトレジャーハンターの端くれなら、名前くらいは聞いたことがあるでしょう」
「・・ああ。神話や歴史書では、理想郷とされているがアレはそんな楽園めいた甘っちょろい所じゃない」
俺は、若い頃アガルタでの悪夢を思い出した。
「へえ、行ったことがあるんだ」
「まあな。行ったというより一瞬、垣間見たと言うべきかな」
俺は額に浮き出た汗をぬぐった。
(それにしても、シルエラがオロチと融合だと)
自然と、顔がこわばる。それを見ていたミネアは何も言わず、気付かぬ顔をして話を続けた。
「あと、数分でアガルタに着くわ」

■[良雄(Yoshio)]
[終14話 異次元]
瞬間、周囲の景色が消えた。
「異次元トンネルに入ったわ。」
「そんなところにアガルタが?」
俺が聞くと、ミネアは不思議そうに言う。
「あなた、アガルタに行ったことがあるんじゃなかったの?」
「だから、垣間見た程度だって言ったろう?臨死体験みたいなもんだ。」
「じゃ、簡単に説明するわね。…アガルタは、ズバリ異次元に浮かぶ都市よ。」
「異次元…。」
そういえば俺がアガルタを見た時も、『次元なんとか』って装置に触った時だったことを思い出した。
「アガルタはね…大昔の戦争で滅んだの。何もかも壊し尽くされて…最後に、異次元に捨てられたのね。」

■[地球]
[終15話 ワームホール]
「フーン、それで……。」
「墓場よ…。光のない星。」
「…そこに行けば…シルエラが居るという訳か?」
「いるわ…。」
そう言い終わるとミネアは静かに目を閉じて沈黙してしまった。
「…」
俺も何も聞けなかった。ただ、ミネアの態度から、ただならぬ気配だけを感じていた。
「ア・ガ・ル・タ・・・かッ」
俺は、心の底が沸騰して来るのを感じた。そして孔明の冷静な声が聞こえた。
「ワームホールを抜けるぞ。いよいよ異次元空間だ。2分後にアガルタ軌道に乗る。」

■[軍師T]
[終16話 闇への追放]
二分後、突如押し出されるような感覚が体を包み、俺達(銀龍帝)は薄暗い空間に出ていた。
どうやら屋外らしいが、周りも大地も薄暗く、雲一つ無い空を見上げてもぼんやりとした感じで太陽も月も星すらも見えない。
銀龍帝はゆっくりと空中を浮遊しながら辺りを見回す。
遠くの方に町らしきものが見える。林の中に二千年程前の中国の家屋に似た建物がたくさん建っているのだ。
「ここがアガルタ・・・捨てられた星か」
(そうだ)
俺の頭の中で孔明が呟く。
(昔は理想郷とも呼ばれた。だが、滅び、呪われたこの地を魔界の都「ルアク=イヨー」と呼ぶ者もある)
「ルアク・イヨー?」
聞いたことのある名だ。
そんな事を考えていると、突然の爆音が俺を現実に引き戻した。慌ててディスプレイを見ると、炎上する町が写っている
「どうやら先をこされたみたいね。のんびりしている時間はないわ」
そこに写っていたのは家々の間に立つ一機の機神。そして天駆ける数多の戦士達だった。
戦士達は全員張梁と良く似た鎧に身を包み、機神に戦いを挑んでいるようだった。
そしてその機神の姿は・・・まさか・・・まさか!
「緑大帝!?」

■[ライゼン]
[終17話 アガルタの守護兵]
「シルエラ!?シルエラが乗っているんじゃないのか」
俺は、ディスプレイに写る緑大帝に釘付けになった。
「なんだ、あいつらは?」
見れば、機神に攻撃をしかけている無数の影。空一面が真っ暗になるほど、数多の戦士たちは次々に緑大帝に襲いかかる。そして、それを緑大帝のドリルが弾き返す。
「彼らは、アガルタの守護兵(ガーディアン)よ」
隣に立つミネアが淡々と言う。その顔はいつになく真剣な面持ちだ。
「アガルタの守護神・・」
ミネアの言った言葉を繰り返す。
「しかし、なんだってシルエラが乗っている緑大帝を襲うんだ。緑大帝に乗っているんなら、オロチのところから逃げてきたんじゃないのか」
(いや、正しくはオロチに操られた姫様が融合しておられるようだ。・・発する邪気がとてつもない)
頭の中で、そう孔明が呟いた時、空が閃光に包まれた。

■[良雄(Yoshio)]
[終18話 オロチの正体]
一瞬にして、大量にいた守護兵が塵と化した。あれが…シルエラの本当の力なのか?俺は身震いした。と、その時…。
「玄武!聞こえぬのか、玄武!!」
孔明が俺の口を乗っ取り、叫んだ。そうだ…緑大帝の素になっているのは玄武だ。シルエラにあんなことをさせて…あの亀、一体何やってやがんだ!
「おい玄武!」
「無駄よ。」
尚も叫び続ける孔明に向かって、ミネアが言い放つ。
「玄武は既に無いわ。玄武だけじゃない…白虎、青龍、朱雀…みんな、オロチに喰われたわ。」
「喰われた?」
「そう、喰われた。オロチが自らの力を復活させる為に、ね。」
ミネアの言葉に、俺も孔明も言葉を失った。一体何で…。
「何故、その様な…?」
「決まってるじゃない。彼がクトゥルーだからよ。」

■[NAG]
[終19話 選択]
「な、何だと!‥‥なんて事だ、奴がクトゥルーだったとは‥‥」
孔明はオロチの正体について驚いていたが、俺には亀の事の方がショックを受けた。アイツにはかなり世話になった。なのに、まだ礼も言っていない。
「あなた達、感傷に浸っている暇なんてないわよ。彼女は先に行ってしまったわ。私たちも急がなくっちゃ」
闇の向こうに消えて行った緑大帝を追うように、銀龍帝も薄暗い大地を駆け抜けていく。
「‥‥聞いて、圭一君。私達はどうしても先に辿り着かなくてはいけないわ。クトゥルーを止めるためには、それしか手が無いの。だから‥‥、だから私達は彼女と戦わなくてはならないわ」
戦う?彼女と?‥‥俺がシルエラと戦うって言うのか!
「待ってくれよ。彼女は操られているだけなんじゃないのか?なら何とかして元に戻す方法があるんじゃないのか?」
「いいえ、残念だけど私達には余裕がないのよ。私達はどうしても奴等より先に辿り着かなくてはならないの。前に立ち塞がる敵は、全て倒して行くしかないのよ。そう、それが例え愛する人であってもね」

■[軍師T]
[終20話 誤算]
「そんなこと・・・出来るわけないだろう」
俺はうめくように呟いた。
「そう・・・貴方には出来ない・・・ならば私がやるだけよ」
ミネアが信じられない程冷徹な声でそう告げる。
「ミネア!」
「議論している暇は無いわ」
薄暗いアガルタの大地、その前方に飛翔する緑大帝の姿が見える。銀龍帝は翼を大きく広げるとぐんぐんと加速を続け、みるまに緑大帝に追いつく。
「やめろぉ!」
俺はミネアに掴みかかる。
「時間が無いのよ!」
銀龍帝の胸部にある龍頭の口が開き、一筋の光が吐き出される。それは眼前で一本の剣に形を変えた
「ごめんなさい」
ミネアは俯き呟く。同時に銀龍帝は大きく剣を振り上げると緑大帝に向け振り下ろす・・・
・・・その瞬間。緑大帝の左手が奇妙に歪んだように見えた。
ガッ!
辺りに鈍く響く音。
緑大帝の左手に現れた黒い盾が銀龍帝の剣撃を防いだのだ。
そしてボコリと緑大帝の背中の部分が持ちあがり、巨大な赤い翼が生える。
「玄武の盾、それに朱雀の翼? そんな・・・」
展開した羽から赤い炎を撒き散らしながら緑大帝はすさまじいスピードで飛び去る。

「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
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[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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Kakurega Novel Ver.20060310
Written By 神剣士の隠れ家

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