悠久の刻のなかで

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「悠久の刻のなかで」は、「交易路ライゼン」で開催されるリレー小説です。

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「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
[001〜020] [021〜040] [041〜060] [061〜080] [081〜100]
[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
[01頁] [02頁] [03頁] [04頁] [05頁] [06頁] [07頁] [08頁] [09頁] [10頁] [11頁]
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06/22 頁

「なぁ、勝手に抜け出して来て、まずくないのか?」

スタスタと歩くシルエラの後について歩きながら、俺は尋ねた。

「問題は無い。医師は、お主の意識が戻れば連れて帰って良いと言っておった。」

シルエラは、素っ気無く答えた。勿論、俺の問いかけの答えにはなっていない。俺が気にしているのは、治療費のことだ。これじゃ俺達、治療費を踏み倒したことになっちまう…。

「心配はいらぬ。儂に少し蓄えがあったのでな、事前に払っておいた。」

言い放つと、彼女は懐から金の塊を取り出し、俺に向かって投げつけた。俺は慌てて、金塊をキャッチした。

「すげえ…確かに、これなら治療費には十分過ぎるな。」

間違いなく金は本物だ。俺は、今まで見たことの無い量の物体に見惚れていた。しかし、俺が金塊に見惚れていると、シルエラはまたスタスタと歩き出してしまった。俺は慌てて、彼女の後を追った。

「な、なぁ、そろそろ聞かせてくれよ。なぜ、遥か昔に滅んだ筈の鬼が存在してるんだよ? 鬼とか龍とか、まったく話が見えないんだよ! あんた、一体何者なんだよ!?」

俺は、今まで疑問に思っていたこと全てをシルエラにぶつけた。突然の出来事に、彼女は暫くの間目を丸くして俺を見ていた。

「あ、いや…その…。」

「ふむ…やはり、順を追って説明せねばならぬようだな…。」

「え?」

俺が弁明しようとした時、彼女はようやく口を開いた。

「遥か昔…龍族と鬼族は、互いに忌み嫌い合い、耐えることなく争いを繰り返しておった。しかし、そんなある日のことじゃ…龍族の王子が、戦場で見かけた鬼族の姫に故意をしてしまったのじゃ。叶わぬ恋と知れど、龍族の王子はしつこく鬼族の姫に求愛し続けた。始めは王子のことなど相手にもしておらなんだ姫じゃったが、次第に彼女もまた、龍族の王子に心惹かれていったのじゃ。王子と姫の力により、両族の争いは急速に無くなっていった。そして、晴れて龍族と鬼族の間に同盟が結ばれた時、めでたく彼等は結ばれ、一人の女児を授かった…それが、この儂じゃ。」

驚くべきは、彼女がその物語の主人公達の娘だということだ。なるほど…龍族と鬼族、双方の末裔…ね。話を進めるうちに、一瞬、シルエラの表情が曇って来たような気もしたが、彼女は何事も無かったかのように言葉を続けた。

「しかし…儂が17歳の誕生日を迎えた時、龍族との共存を拒んだ鬼族の一部が決起し、戦争が起こった。そして…妖鬼帝国が立ち上げられたのだ…。その時、父上は言ったのだ…『いつか、このような日が来るとは思っていたがな…。』と。」

今度ははっきりと解った。昔話をする彼女の表情は、明らかにさっきまでの表情ではない。それは、悲しみに彩られたものだった。

「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
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編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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Kakurega Novel Ver.20060310
Written By 神剣士の隠れ家

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