悠久の刻のなかで

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「悠久の刻のなかで」は、「交易路ライゼン」で開催されるリレー小説です。

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「悠久の刻のなかで」インデックス

オリジナル版『悠久の刻のなかで』(継続中)
[001〜020] [021〜040] [041〜060] [061〜080] [081〜100]
[101〜120] [121〜140] [141〜160] [161〜180] [181〜200]
[201〜220] [221〜240] [241〜260] [261〜280] [281〜300]

編集版『悠久の刻のなかで・第一部』(全22頁)
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13/22 頁

「さぁ…答えよ、孔明!」

気が付くと、目の前で張遼達がこちらを睨み付けていた。…なんて圧力だ。少しでも気を抜いたら、完全に意識が失せちまう…。

「くっ…!」

気合では完全にこちらが悪い。せめて身構えるだけでも、と思ったが…身体が動かない。圧力のせいではない。観覧車の前にある柱に身体を固定され、更には両腕を後ろで縛られている。

(くそ、いつの間に…?)

十中八九、俺が気絶している間に…だろうが、やはりどうしても言ってしまう。何か脱出策はないかと周囲を見回すが、案の定何も見付からない。目に入ってきたのは、驚愕の表情で天を睨みつけている呂布の骸(むくろ)だけだ。かたわらには刀が転がっている。

(あれは…『螺旋』か?)

『螺旋』…そうだ、シルエラは一体…?

「孔明…貴様、五丈原での転生の儀式に、失敗でもしたのか?」

張遼が、露骨に俺を蔑んだ表情で見る。

(くそったれ…今に見てやがれ!)

俺がそんなことを思った瞬間―…。

「殺気!?」

「孫権? いや違う…この気配は一体!?」

(今だ!)

二人が謎の殺気に気を取られた瞬間、俺は最大限、意識を『螺旋』に集中させた。

(こい『螺旋』…俺の手の中へ!)

殺気が『螺旋』から放たれているということに二人が気付いたときには、既に手遅れだった。『螺旋』は激しく白い光を放ち、二人を吹き飛す。そして『螺旋』は、まるでそれ自身が意識を持っているかのように俺を縛っている縄や鎖を全て断ち切り、俺の手の中へと収まった。

「ぬぅ、小賢しい真似を! これなれば、如何に孔明であろうと生かしてはおかぬ! 出でよ『黒龍帝《ブラックデーモン》』!!」

張遼が吼えると同時に辺りは漆黒の闇に包まれた。そして闇の中から、『銀の大帝《シルバーエンペラー》』とまったく同じ形状をしたロボットが現れた。唯一つ違う点…それは、白銀(しろがね)を基調とする『銀の大帝《シルバーエンペラー》』と違って、『黒龍帝《ブラックデーモン》』は、闇色(やみいろ)を基調としている点だ。

「くそ…こんな奴相手に刀一本じゃ分が悪い…シルエラ、どこだ!?」

[圭一、儂の名を呼ぶのじゃ!]

俺が叫ぶと、彼女の声が頭に響いた。

「解った…いくぜ、『銀の大帝《シルバーエンペラー》』!!」

同時に俺の身体は、何かに持ち上げられたかのように高く跳ね上がった。真下の地面には白い穴が姿を現し、魔方陣が姿をさらけ出している。そう言えば…『銀の大帝《シルバーエンペラー》』を召喚するのは、これが始めてだ。やがて魔方陣を突き破るように、伝説の至宝がその姿を現した。そして、俺はいつの間にか『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の内部にいた。

「ちい…高順、援護しろ! 『黒龍帝《ブラックデーモン》』、出力全開だ、派手にぶっ放せ!」

下からは高順、そして上からは張遼操る『黒龍帝《ブラックデーモン》』の強烈な一撃が飛んで来る。かたや巨大な炎の球…かたや…ロケットパンチ!?

「ちいっ、一体どうしろと…!」

[圭一、『螺旋』じゃ。『螺旋』を具現化させるのじゃ!]

具現化…どうやって…。

[イメージするのじゃ、あやつを倒せる力を!]

「ち…『螺旋』よ、取り敢えず、あのロケットパンチをぶっ壊せ!」

俺が叫び、腕を振り上げると同時に、目の前で激しい爆発が起こった。もうもうと立ち込める煙の中に見える鋼の輝き…って、これはまさか―。

「……ドリル?」

倒せる力と言うかなんと言うか…まぁ、使いやすい道具ではある。なにせ、ドリルと言えば、俺の発掘七つ道具の一つだからだ。だが当然、まんまドリルって訳でもない。長さは一応、背中に背負った刀と同じくらいはある。

[ほう…それがお主のイメージした力か。ではその力、見事御してみせよ!]

「よっしゃぁっ、行くぜ!」

俺の意識に同調するかのように、ドリルが高速で回転を始める。恐らく、殆どの物質は触れた瞬間に粉々にされるに違いないだろう。

「おのれ、こしゃくなぁっ!」

張遼が吼えると同時に、『黒龍帝《ブラックデーモン》』が猛スピードで突進して来た。俺は少し腰を落とすと、突っ込んで来る『黒龍帝《ブラックデーモン》』を待ち構える。

「これで終わりだ!」

『黒龍帝《ブラックデーモン》』の放つパンチが、妙にスローモーションで見えた。俺は難なくそれをかわし、一瞬で相手の懐に飛び込んだ。

「…終わるのはテメエだよ。」

俺はドリルを一気に相手のみぞおち…つまり、コクピットめがけて突き出した。ドリルの破壊力は凄まじく、一瞬にして『黒龍帝《ブラックデーモン》』の胴を貫き、破壊した。

「…ったく、段々俺の日常が失われていくな。」

コクピットから『黒龍帝《ブラックデーモン》』が砕け散る様子を見ながら、俺は自嘲気味に呟いた。だがその瞬間、背後から聞き慣れない声が聞こえた。

「ふ…張遼を一撃の下に沈めるとは、中々の腕前ですね。」

「誰だ!?」

叫び、振り返ると、そこには一人の男が、空中で静止して立っていた。そして、その男の存在を認めた瞬間、俺よりもシルエラの方が先に反応した。

[貴様…曹操!!]

「お久し振りですね…シルエラ姫様。」

金糸を施した黒地の服を纏った男…曹操と呼ばれたそいつは、ゆっくりと、空中を滑るようにして近づいて来る。

「流石は、『究極の器(うつわ)』に『究極の魂』を込められた存在です…。この曹操、至宝『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の力をあなどっておりました。」

男はニヤリと笑うと『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の前で立ち止まり、そっと『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の左肩に触れる。

「しかし、折角永き眠りより目覚めたというのに我が下を去るとは…少し、お仕置きが必要ですね。」

[会いたかったぞ…曹操!]

シルエラは何かに堪えるように言葉を吐き出した。彼女と同化している俺には解る…シルエラは今、凄まじいまでの『憎悪』心に囚われているようだ。

「父上と母上の仇…今こそ討たせて貰おうぞ!!」

彼女が叫ぶと同時に、『銀の大帝《シルバーエンペラー》』は今までにない、凄まじいスピードでパンチを放っていた。勿論、俺の意思ではない。まさか…彼女からも『『銀の大帝《シルバーエンペラー》』』を制御出来たのか?

「愚かな…。」

バキンッ……!

何かの破砕音が聞こえたかと思うと、いつの間にか、曹操と『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の立ち位置が変わっていた。

「…ふふふ……脆いな、『銀の大帝《シルバーエンペラー》』!」

肩を震わせながら笑う曹操の右手に握られ、バチバチと火花を散らしている物体……それは、『銀の大帝《シルバーエンペラー》』の左腕だった。

[うああぁぁっ!!]

俺がそれに気付くと同時に、シルエラの悲鳴が空へと響いた。

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Kakurega Novel Ver.20060310
Written By 神剣士の隠れ家

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